cmcインスツルメンツアジア株式会社の設立
この技術を世界各国へ広げていくために、cmcインスツルメンツアジアはドイツcmc InstrumentsGmbHの製品をアジア全域で販売することを目的に、昨年11月に設立いたしました。扱う製品は、cmcInstruments GmbHの新型オイルセンサーが中心で、そのほかにガス発生装置があります。
cmc Instruments GmbHのオイルセンサーは、かつて世界で初めて電子顕微鏡や質量分析計、核磁気共鳴装置、各種分光計などの開発で、今まで発見できなかった数多くの新しい現象が解明されたのと同様に、実際に稼働中の機械の中で起きている現象の解析を可能にした世界初のオイルセンサーです。応用範囲もかなりの数になることは間違いなく、現在、興味をお持ちいただいているお客様とともに、日々新しい応用・用途開拓に取り組んでいます。
このセンサーは、数多くの現象を解析するための信号を正確に検知する基礎デバイスです。過去、オイルセンサーと呼ばれている製品もいくつか販売されておりますが、データの精度は、今回開発されたオイルセンサーの精度とは比較になりません。後ほど詳しく説明いたしますが、cmcで新たに開発したセンサーから得られるデータと温度補正されたデータとでようやく、様々な現象を解析することが可能となりました。
現在、以下項目について、本センサーで把握することが可能となりましたが、近い将来、これら項目以外にも様々な未知の情報をこのセンサーで導き出すことができるかもしれません。
1 過負荷運転状態を瞬時に把握(過負荷運転状態が継続して発生すると機械が故障するケースが多い)
2 オイル(潤滑油・グリース)の状態変化に起因する特性の検知
a) オイル中の添加剤消費推移の把握と次のオイル交換のタイミングの推定
b) ベースオイルの酸化劣化推移の把握(ベースオイルとは、潤滑油・グリースのベース基材で、そこに添加剤を加えることで、潤滑油・グリースが成り立っている)また、ベースオイルの劣化の過程で、ワニスなど機械に直接損傷や異常を発生させる物質の、このセンサーでそのメカニズムを研究するところもある。学術的な研究にもこのセンサーは有効に使われている。
c) 摩耗粉の発生からその推移の把握(摩耗粉の発生から増加の推移も、ベースオイルに近い動きをするが、変動推移は明確に区別できる。ここでのポイントは、微粒子センサーが作動する以前のところで流体潤滑から混合潤滑、境界潤滑を経る過程で起きるマイクロピッチングによる4μm以下の摩耗粉の発生状況について把握することができることでる。)
d) オイル中にコンタミが混入した瞬間から異常値が発生し、コンタミ侵入の警告・警報を出せば、現場での確認も可能である
・コンタミの種類は、水、クーラント、他の潤滑油・グリース、また燃料、煤など
・コンタミは、電気伝導度と比誘電率の数値が急にプラスに変動し、変化推移を見ることでその種類と量を把握することができる。
3 機械内部をオイルで洗浄する場合の清浄度、オイルフィルターの効率・交換目安
4 燃料受け入れ時の品質チェック
cmcインスツルメンツアジア株式会社の役割
当社は、このオイルセンサーでお客様のもたれている課題解決に向けた様々なアプローチ方法を提案し、お客様に合った最適なモニタリング環境を整備するお手伝いをさせていただきます。
cmc Instrumentsの製品は、まだ開発まもないですが、ヨーロッパ、特にドイツ政府、大学、企業間で数多くの応用技術が現在もなお確立されつつあり、今までのノウハウを活かし、定期的なオイル分析に頼る機械の状態監視から、オイル分析することなく、遠隔で機械・オイルの状態が把握できる仕組みづくりをバックアップさせていただきます。
私たちcmcグループは、幅広い分野の科学者とエンジニアからなる高度な知識を持つ集団です。ドイツ側と一体となり、お客様の抱える課題解決のために、コスト効率の高いソリューションを提案いたします。